レモンユーカリの魅力と注意点
当店ではレモンユーカリの苗木(10センチポット)を1つ500円(税込)で販売致しております。
この木は普通のホームセンターや園芸店ではなかなか販売しておりませんのでご存知ない方も多いのではないかと思いますが、ネット通販では絶対に伝わらないキャッチーな魅力があります。
それは「香り」です。
「レモンユーカリ」という名前がついた由来もこの香りから来ているようで、レモンというかハッカというかハーブというか、そういった爽やかな香りが、葉っぱから漂ってきます。
生まれたばかりの若い葉っぱよりも少し歳月の経った葉っぱの方が香りが強く、枯れ葉からもしばらく香りが漂い続けてくれます。
ですからドライフラワーのようにして香りを楽しまれる方も少なくないようです。
この木は育つのが早いのも特徴です。
鉢植えでもすくすく育ちますが、地植えにした場合の育つ早さは相当なものがあって、一昨年に試しに塩山の畑に数本植えてみた所、6月から10月までの5ヶ月弱で10センチから2メートルの高さにまで成長してしまいました。
今年も当店の横に作った花壇に10センチくらいの苗木を数本植えてみたのですが、既に1メートルくらいの高さまで伸びておりまして、果たしてどれくらい育つものか、日々観察するのを楽しみにしています。
また、写真からもわかるように所々葉っぱが枯れているのが見えますが、これは新陳代謝の早い木だからなのもあり、特に問題はありません。
良い面ばかりでなく難しい面もお伝えしておきたいと思います。
難しい面1 寒さに弱い
レモンユーカリは元々温暖なオセアニア方面の木なので、寒さに弱いのが難点です。
私がこの2年間色々な角度で試した結果としては、地植えと、屋外の植木鉢の場合でマイナス2度以下の条件下で数時間がボーダーラインで、個体によってしのげるものと枯れるものが出てきそうであります。
屋内に植木鉢で置いた場合ですと、マイナス5度以下で数時間以上経つかどうかがボーダーラインといった所ではないだろうかと感じました。
いずれの場合もダメな時は数時間でダメになってしまいますので、例えば山梨のように冬の最低気温がマイナスになるのが当たり前になるような寒暖差の大きい地域で長持ちさせる事を考えるならば、屋内に植木鉢に植えておくのが良いだろうと思います。
また、これは試してみた事がないので確証は持てませんが、私の地元の川崎南部や東京23区のように冬でもアスファルトが保温の役目を果たすため最低気温がそこまで低くならない地域であれば屋外でも大丈夫かもしれません。
ネット上に載せられている情報の中で屋外で地植えして冬越し出来ると書かれているものもチラホラ見受けられるのですが、そのあたりの気象条件の違いがあるのではないかと私は推測しています。
難しい面2 植え替えに弱い
私自身がいくつかの木を育ててみた感想として、レモンユーカリは他の樹種と比べて植え替えが非常に苦手な木であるという印象を持っています。
一昨年に1メートルほどの高さのレモンユーカリの植え替えをいくつかのパターンで試してみたのですが、全滅させてしまいました。
失敗した時はものの15分もすると葉っぱがしおれてくるので、すぐに失敗だとわかります。
葉っぱがしおれた段階から液肥などで救命を試みても、うまくいった試しもありません。
ただし植え替えが全く不可能というわけでもなく、色々試行錯誤を重ねて、なるべく根っこを空気に触れさせない、根っこを急激な温度湿度の変化に晒さない等の注意点を見極め、作業精度を上げていくことで成功率がだいぶ向上してくるのがわかってきました。
今年の秋は花壇に植えたレモンユーカリたちをいかに上手に植木鉢に植え替えて冬越しさせる、そこを今から検討しています。
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ナイーブな面のある木ではありますが、それを補って余りある魅力的な木でもありますので、どうか皆様も当店や、その他の業者様からご購入して試して頂ければと思っているところです。
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